稜線の傘

アパート、住宅、店舗駐車場の三方に囲まれた間口が狭く、細長い場所は、互いに干渉しあう視線(みえる=みられる)を受ける敷地である。
暮らしを最大限に高めるため、太陽の動き、周辺環境と視線をシュミレートしながら、ソリッド(個体)に切り込む開口部をつくる。
山の稜線のように切り取った窓が「遮る窓と開く窓」の相反する要素を融合させ、敷地固有のファサード(外観立面)がつくられ、装飾的な要素を最小限(minimal)とした暮らしと呼応する。
敷地条件が抱えるデメリットを享受しながら固有の開口が外と内を優しくつなぎ、暮らしのQOL(quality of life)を高める住宅となりました。

Data:Q値(1.31W/㎡K)、UA値(0.40W/㎡K)、BEI(0.8以下)
    キッチン空間アイデアコンテスト 優秀賞作品