小菅の小屋

多摩川源流地である山梨県の小さな村でタイニーハウスデザインコンテスト入賞者三名の案が、小菅村で実作された。
約15㎡という小さな家に衣食住として暮らすタイニーハウス(小さな家)の実施作。
村の形状は急斜面の谷に位置し、村の家が断崖絶壁地や斜面地が多く、道もクネクネと蛇行する場所である。
小菅村の地域性や環境の持つ特性をパッチワークコンポジットで組みわせ、奥多摩川源流の蛇行する辺りのように小さな家で構成する案とした。特性を寄せ集めて景色に溶け込ませる工夫を施し、小さなものからやがて大きくトランスフォーム(変形)できる案として優秀賞となった。
空気の流れと人の流れを融和させ、スキップするように踊り場という余白を川の辺りのように所作をつくり、家を登り寝床につくことにした。
登りつく先が休息となるルーフテラスで自然と寄り添う小さな小屋となった。
小菅村の自然豊かな場所に、今の暮らしに寄り添うプリミティブな小屋の表現である。